うさぎの飼育環境

うさぎのケージ環境*サイズ・置き場所・レイアウト

一般家庭におけるペットうさぎは、室内飼いが基本です。

うさぎを飼う際には、うさぎ1匹につき1つのケージを設置しましょう。ケージの選び方や、中に配置するグッズ、レイアウトの工夫をご紹介します。

ケージのサイズ・タイプ(形状)

うさぎを飼うためのケージのサイズは、うさぎの大きさによっても異なりますが、横幅60㎝×奥行50㎝×高さ50㎝以上を目安に選びましょう。

家庭用のケージは、格子部分が金属でできていて、それ以外がプラスチックになっているものが主流です。一人で持ち上げられる重さだと扱いやすいです。

床がすのこになっていて、すのこの下を引き出しで取り出せるケージなら、下にペットシーツを設置できるので、まだトイレを覚えていない間も掃除がしやすいです。キャスターを付けられるケージは、周辺のお掃除も楽になります。

また、オスうさぎを飼うときは、床から数センチの高さにおしっこガードがついているものを選ぶのがおすすめです(※スプレー行動があるため。ただし、これだけではガードできない場合も)。

さらに、正面だけでなく上部にもうさぎを取り出せる窓がついているケージが便利です。ブラッシングや爪切りをしたいとき、捕まえようと思ってもケージに逃げ込んで動かなくなることがあります。上部に扉がついていれば、抱っこして簡単に上から外へ出すことができます。

ケージの置き場所

ケージは、静かで風通しの良い場所に設置しましょう。できれば、2面が壁になっているお部屋の角、出入り口や音の出るもの(テレビやスピーカーなど)から離れたところが理想です。

うさぎは暑さに弱い生き物です。だいたい温度は18℃~28℃、湿度は40~60%に保てる環境をつくりましょう。夏はエアコンをつけっぱなしにしておく必要があるので、必ずエアコンのある部屋にケージを置いてあげてください。ただし、エアコンの風が直接当たる場所は体が冷えすぎるのでNGです。

これらを満たした上で、できるだけ人の目が届く場所に置いてあげましょう。

ケージ内のレイアウト

最低限設置しておくものは、牧草入れ・ペレット入れ・ハウス・ウォーターボトル・トイレです。床材はプラスチックのすのこが一般的。幅の広い金網は足を傷つける心配があるので、避けた方が無難です。

ケージ内は、図のようなレイアウトが一般的です。

この基本形からアレンジ・模様替えしてみてももちろんOK。上下運動のできる段差があると気に入る子も多いです。ステージを置いて階段のようにしたり、空中メッシュハウスを設置してトンネル遊びができるようにしたり、齧って遊べる齧り木を設置したりと、いろいろ工夫してみるのも楽しいですよ。ただ、うさぎの性格によってはせっかく用意したグッズに見向きもしない…ということもあり得るので、少しずつ様子を見て付け足すとよいです。

また、ケージ内をアレンジする場合は、スペースが限られているので、必要以上に狭くならないように注意して設置しましょう。うさぎがケージ内で足を伸ばして寝そべることができるくらいのスペースは確保しておきます。

ケージに入れるのはかわいそう?

ケージに入っている動物を見ると「かわいそう…」と思う人もいるかもしれません。

しかし、アナウサギという種類に属するペットうさぎは、野生ではほとんどの時間狭い巣穴の中で生活する動物です。外敵から身を守るため、基本的には狭くて周りを囲まれた空間の方が落ち着くのです。うさぎにとって、ケージは自分の縄張りであり、安心できる巣穴のようなもの。ケージに入れること自体は可哀想ではありません。

とはいえ、何日もずっとケージから出さずに閉じ込めておくのは間違いです。野生のうさぎが巣穴から出て食べ物を探したり、走ったりすることもあるように、1日1回以上はケージの外へ出してお部屋でのお散歩「へやんぽ」をするようにしましょう。

うさぎにとって快適な暮らしができるように、ケージを工夫してあげたいですね。

うさぎのケージ環境まとめ
  • ケージのサイズ目安は横幅60㎝×奥行50㎝×高さ50㎝以上
  • 静かで風通しよくエアコンのある部屋にケージを置く
  • ケージ内はうさぎが足を伸ばせる広さを確保
  • 牧草入れ・ペレット入れ・ハウス・ウォーターボトル・トイレを設置
  • 1日1回以上はケージから出して「へやんぽ」をさせる